|前書き
バルト三国の真ん中に位置するラトビアにある、ピヌムパサウレ工房。
職人のペーテリウスさんと、奥様のロリタさんが中心となって、柳のかごを製作、販売しています。
首都リガにも店舗がありますが、そこから70km離れたミルズカルネという地域で主に製作しています。
ミルズカルネでは敷地内にゲストハウスを併設していると伺い、せっかくなので宿泊させていただくことにしました。
2024.6 ラトビア旅行記[ 1 ]
-ピヌムパサウレ ゲストハウス編-
成田空港からおよそ15時間、リガ国際空港へ無事到着しました。
リガ中央駅からゲストハウスのあるミルズガルネまでの交通手段は、車か電車です。
海外で電車に乗ることが好きな私は、迷わず電車を選びました。
窓口で切符を購入します。料金は約600円。
スーツケースにも切符が必要で、100円ほどの別料金がかかります。
ホームに到着。
貨物列車かと思うくらい、見上げるほど背が高く大きな列車。
出発時刻まであと15分もありますが、もう到着していました。
乗降口の階段の幅は狭く、傾斜がとても急なので、大きなスーツケースを上げるのはなかなか大変。
降りる時はどうしようかと考えながら座り、出発を待ちます。
渋めの発車ベルが数回鳴って、電車が動きはじめました。
10分もしないうちに、建物がほとんど見えなくなり、森と平原ばかりの景色に変わります。
太陽に照らされてキラキラ光る、麦畑や新緑が続きます。
永遠に眺めていられる。
乗車時間は1時間15分ほど。
周りの人は本を読んだり、音楽を聴いたり、ノートパソコンで仕事をしたり。
車窓からの景色を楽しんでいるうちにミルズカルネ駅に到着です。
荷物を下ろせるか不安でしたが、周りの方が手伝ってくださり、なんとか無事にスーツケースを降ろせました。
最寄り駅から工房までは車で10分かかる上、バスもないとのこと。
ロリタさんが車を止めて待っていてくれました。
「彼女もあなたたちを歓迎しているのよ」と、ロリタさんの目線の先には、大きなコウノトリが一羽。
この時期に電柱や柱の上にこうして巣を作り、子育てをしているのだそう。間近で見れて感動です。
ゲストハウスまでは少し起伏のある山道を進んでいきます。
東欧のラトビアでもすでに白夜は始まっており、このときすでに20時を過ぎていました。
10分ほどして、ゲストハウスに到着しました。広い敷地です。
可愛くて白いもふもふのお出迎え。
メインのゲストハウス。
私は奥に進んで、こちらのコテージタイプに宿泊します。
小さなキッチンと清潔感のあるバスルームも完備されています。
一番ときめいたのは、お恥ずかしながらお手洗いスペース。
何が好きって、この木製の便座とフタなんです。
エストニアの住宅で見て以来、ラトビアでまたお会いできるとは。
この艶やかなボルドーカラーも素敵なんです。
口の大きく開いたカゴにタオルが入っていました。
入れやすく、取りやすく、残りも見やすいですね。
寒いラトビアの冬、暖炉もあります。
薪を入れる用のカゴ。もちろん暖炉の横に。
21時を過ぎても柔らかく明るい、初夏のラトビア。
来てよかった。リネンたっぷりの大きなベッドでおやすみなさい。
2日目の朝、気持ちいい日差しで目が覚めました。
予期せぬ可愛いお客様に、おはようの挨拶を。
ドアを開けたら、からりと澄んだ朝の空気をいっぱいに吸い込みます。
あまりにも気持ちがいいのでさっと着替えを済ませ、敷地の中をのんびり散策します。
橋を渡った先は、手入れの行き届いたフラワーガーデン。
ボートも乗れるほどの大きな池があります。
リンゴの低木がたくさん生えていました。
まだ小さく青い、リンゴの実。
大きなジャスミンとウサギのマークが可愛い手作りの小屋と砂場。
この写真がお気に入りで、パソコンの待ち受けにしています。
なんとダチョウもいるのです。
アヒルやクジャク、ウサギにも会うことができます。
ニワトリが朝産み落とした卵を、お裾分けしていただきました。
ロリタさんがかご作りについて教えてくださることになっているので、一度コテージに戻って、新鮮な卵も使って腹ごしらえをします。
散歩で拾った四葉のクローバー。
ちょうどいい入れ物がないので、食べたばかりの魚の缶詰を洗って。
ラトビアはバルト海に面しているため、新鮮な魚介が手に入りやすいこともあり、缶詰でもとても美味しいです。
2日目の今日は、工房でかご作りのワークショップに参加する予定で、今からとってもわくわくしています。